1960年、エジプトは究極の選択を迫られていた。ナセル大統領が推し進めるアスワン・ハイ・ダム。ナイル川の氾濫を抑え、国全体に電力を届ける巨大プロジェクトだ。だがこのダムが完成すれば、流域500キロにわたって巨大な人造湖——ナセル湖——が出現し、何十もの古代遺跡が水の底に沈む。その中にアブ・シンベル神殿があった。3200年以上前、ファラオ・ラムセス二世が断崖に直接彫り込んだ、二つの巨大な神殿だ。
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王冠と征服·3/3·1′

The place
Abu Simbel
五十カ国、山を動かす
冷戦のさなか、世界が手を組んで三千年の神殿を救った
近現代(1964–1968年)Abu Simbel
物語の教訓
“人類があらゆる違いを乗り越えて本当に大切なものを守ろうとしたとき、山さえも動かすことができる。”
登場人物
ユ
ユネスコ(UNESCO)ガ
ガマール・アブドゥル=ナセル(エジプト大統領)V
VBBエンジニアリング(スウェーデン)5
50カ国の国際社会出典
Desroches-Noblecourt, C. et al. The Rescue of Abu Simbel. UNESCO, 1968; Säve-Söderbergh, T. Temples and Tombs of Ancient Nubia. Thames & Hudson, 1987