西暦619年。イスラム世界で「悲しみの年」と呼ばれる年だ。ムハンマドは、メッカの支配層にとって不都合な信仰を説いて回り、すでに命を狙われていた。それでも生きていられたのは、二人がいたからだ。叔父アブー・ターリブ。一族の意地で十年間、体を張って甥を守り続けた頑固な男。妻ハディージャ。天使と初めて出会い、恐怖で震えるムハンマドを抱きしめて言った——「神はあなたを決して見捨てない」。その二人が、立て続けに逝った。盾が消え、港が消えた。助けを求めてターイフに向かったが、住民は石を投げつけた。サンダルが血に浸るまで。
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預言者と巡礼者·2/3·1′

The place
Old City of Jerusalem
天翔ける夜
すべてを失った預言者、天を駆ける神馬、七つの天を貫いた一夜の物語
c. 621 CE (the Isra and Mi’raj); 691 CE (Dome of the Rock construction)Old City of Jerusalem
物語の教訓
“最も深い啓示は、栄光の瞬間ではなく、絶望の底で訪れる。ムハンマドが七つの天を与えられたのは、勝利の時ではなく打ちのめされた時であり、世が彼を称えた時ではなく石を投げた時だった。夜の旅が教えてくれるのは、信仰をもって耐え抜いた悲しみが、無限への扉に変わりうるということだ。”
登場人物
預
預言者ムハンマド天
天使ジブリール(ガブリエル)ブ
ブラーク(神馬)預
預言者ムーサー(モーセ)預
預言者イブラーヒーム(アブラハム)ア
アブー・バクル・スィッディーク出典
Quran, Surah Al-Isra 17:1; Sahih al-Bukhari, Book of Merits of the Helpers, Hadith 3887 (Night Journey account); Sahih Muslim, Book of Faith, Hadith 162; Ibn Hisham, Al-Sirah al-Nabawiyyah (Life of the Prophet); al-Tabari, Tarikh al-Rusul wa’l-Muluk (History of Prophets and Kings); Creswell, K.A.C., Early Muslim Architecture (Dome of the Rock); Colby, Frederick, Narrating Muhammad’s Night Journey, 2008; Vuckovic, Brooke Olson, Heavenly Journeys, Earthly Concerns, 2005